Dimensional Fund Advisors Lp2026-Q2
DFAの売買回転率は0.15215から0.216595へ跳ね上がり、最大の単一買い増しとなったNVDAの+$2.50Bが、増えた取引の狙いを正確に示している。
TL;DR: DFAが提出した2026年第2四半期13Fでは、売買回転率が前期の0.15215から0.216595へと加熱し、情報技術セクターの組み入れ比率は0.2224から0.2603へ拡大した。同社はNVDA、AAPL、AMZNら半導体関連株を買い増し、その原資はエネルギー株(XOM、CVX)の売り越しとHONの全面売却で捻出された。見落とせないのは、MUやAMDなど多くの銘柄が「売り」と記録されながら、株価上昇が売却分の価値を上回ったために評価額が増えている点だ――これらは買いではない。
数字で見る
| ティッカー | 売買 | 評価額変動 |
|---|---|---|
| MU | 一部売却 | +$5.46B――実際に株式は売られたが、株価上昇が売却分の価値を上回った(買いではない) |
| NVDA | 買い増し | +$2.50B |
| INTC | 買い増し | +$1.71B |
| XOM | 一部売却 | -$1.00B――株数とともに評価額も減少 |
| HON | 全面売却 | ポジション全額解除 |
帳簿の上で、DFAは最も静かな部類の巨人だ。ルールベースで運用される同社の保有銘柄数は3221(前期は3215)に上り、その一つひとつは主観ではなく公式が置いたものだ。だが今四半期、この公式はフル稼働した。売買回転率は0.216595に達し、前期の0.15215から大きく跳ねた。システマティック運用者がここまで取引密度を上げるとき、問いはただ一つ――シグナルはどこを指していたのか。答えはセクター構成が端的に示す。情報技術のウエイトは0.2224から0.2603へ上がり、ポートフォリオ最大の配分としての地位を固めた。
買いのリストはぶれなかった。NVDAは+$2.50B増え、ウエイトは3.42%から3.44%へ。AAPLは+$2.36B、AMZNは+$1.89Bをそれぞれ積み増した。その周囲では、半導体の「シャベル掘り」層が一斉に買われた。INTCは+$1.71B、KLACは+$1.06B、ASMLは+$816.1Mそれぞれ増加し、TXN、STX、AVGO(+$1.01B)も列に名を連ねる。医療にも新しい資金が流れ込んだ。LLYが+$1.22B増加したのだ。買いリストのどこにエネルギーも生活必需品もない――このローテーションの行き先は一点だった。
DFAはマイクロン(MU)の株を四半期中ずっと売っていた。それでも持ち高は$2.35Bから$7.81Bへと膨れ上がった――株価上昇が売却分の価値を上回ったためだ。
この逆説こそ、今回の届出が残した最も奇妙な指紋だ。MUのアクション欄が記すのは「一部売却」――本物の売りだ。それでも評価額は$2.35Bから$7.81Bへ、ウエイトは0.49%から1.42%へ跳ねた。届出データ自身の注釈が決着をつける。株数は減り、金額は増えた。株価の上昇が、売却した分の価値を上回ったからだ。金額欄が何を似せようと、これは買いではない。同じ刻印が表全体に押されている。AMD(+$1.24B)、LRCX(+$1.23B)、GOOGL、GOOG、CAT、AMAT、WDC、CSCO、SNDK、UNH、MRVL――いずれも「売りなのに評価額増」の組み合わせだ。資金の向きを測るときは、金額欄ではなくアクション欄を読むこと。
出る側も同じく整然としていた。XOMは-$1.00B減少し、ウエイトは1.00%から0.69%へ低下。CVXも-$584.2M減った――マイクロン一族とは違い、この二件は相場でも覆い隠せない実質的な縮小であり、エネルギーセクターの比率は0.082から0.0636へ落ちた。HONは丸ごと姿を消した。前期0.16%を占め、$765.4Mだったポジションがゼロになった。金融セクターの比率は0.1586から0.1533へ沈んだが、JPM自体は+$777.8M増えている。上位変動で名のある新規はAZNだけだ。$551.0Mで新規買い付けされ、ウエイトは0.10%となった。
動きの割に、機械の骨格は不変だ。保有銘柄数は3215から3221へ、集中度(HHI)は0.004681から0.004818へ微増、モメンタム傾斜は0.034377パーセントポイントから0.030554パーセントポイントへわずかに後退した。MSFTがその規律を映す。確かに買い増しされ+$564.8M増えたのに、ウエイトは2.25%から2.07%へ目減りした。買いは市場並みの伸びにとどまり、それ以外の急成長ポジションがパイを切り直したのである。これは工業スケールのリバランスであり、単一テーマへの賭けではない。
注釈のノイズを払えば、2026年第2四半期の届出はひとつの潔い交換として読める。エネルギーの足跡は縮み、半導体サプライチェーンが差分を呑み込み、HONは完全に退場した。売買回転率0.216595のもとでDFAのエンジンは今四半期ひときわ熱く回転し、7月へ引き渡される帳簿は、開始時より明らかにチップ寄りの仕上がりとなった。