Vanguard Fiduciary Trust2026-Q2
VANGUARD FIDUCIARY TRUST COが2026年6月30日を期末とする2026年第2四半期(2026-Q2)の13F届出を提出し、半導体関連株へのまとまった買い増しと情報技術セクターへの傾斜強化が最も大きな変化として現れた。
Quick Stats
| ティッカー | アクション | 評価額の変化 |
|---|---|---|
| MU | 買い増し | +$5.34B |
| AMD | 買い増し | +$3.55B |
| NVDA | 売り(トリム) | +$3.50B(株数は実際に売却済みだが、株価上昇が売却分の価値を上回り評価額は増加――買いではない) |
| XOM | 売り(トリム) | -$808.0M |
| HON | 全面売却 | 注目すべき変化 |
MUはアクティブな買い増しが実施され、評価額が$2.14Bから$7.48Bへと拡大、+$5.34Bの増加となった。ポートフォリオに占める比重も0.55%から1.65%へと引き上がっている。同じメモリ・ストレージ系ではSNDKが+$1.41Bの増加(比重0.13%→0.43%)、WDCが+$747.9Mの増加、STXが+$720.0Mの増加といずれも買い増しだ。さらにAMD(+$3.55Bの増加)、INTC(+$2.48Bの増加)、AMAT(+$1.76Bの増加)、KLAC(+$1.15Bの増加)と半導体関連がそろって買い増されており、MUの突出した増加はこのクラスタ全体の一角として現れた。
NVDAについては株数そのものが実際に売却されており(トリム)、これは真の売りだ。ただし株価上昇幅が売却した株数分の価値を上回ったため、ドル建て評価額は$24.11Bから$27.61Bへと+$3.50Bの増加となった――これは買いではない。比重で見ると6.16%から6.08%へ低下しており、売りが実施された事実と整合する。同じ現象はAAPL(+$2.79Bの増加ながら比重は5.46%→5.32%へ低下)、AVGO(+$1.84Bの増加)、AMZN(+$1.51Bの増加)、LLY(+$1.26Bの増加)など複数の大型保有銘柄で共通して見られ、いずれも株数は減らされているものの、株価上昇が売却分の価値を上回った結果として評価額が増えている。
XOMは売り(トリム)が実施され、評価額は$3.99Bから$3.18Bへと-$808.0Mの減少、比重も1.02%から0.70%へ低下した。こちらは株価面と売りの双方が同じ方向に働いた減少で、前述のNVDA型とは逆のケースだ。セクター別ではエネルギー全体の比重が前期末の0.0515から0.0391へ縮み、消費スタンプル0.0472→0.0405、素材0.0325→0.0266、公益事業0.0246→0.0214、ヘルスケア0.0991→0.0939と防御寄りセクターが一斉に比重を下げた。通信サービスでもNFLXの売り(評価額-$615.4Mの減少、比重0.60%→0.38%)があり、セクター比重は0.0916から0.0864へ低下している。
完全な新規購入として明確なのはRTXで、$1.43Bを取得し比重0.32%を占めるようになった。これに加え、PWRが$620.8M(比重0.14%)、証券識別コード84615Q103が$647.9M(比重0.14%)で新たに組み入れられた。保有銘柄数は前期末の3983から4076へと増えており、新規組み入れが全体の広がりに寄与する形だ。四半期の回転率は0.219024と計測されている。
HONは保有株の全量が売却され(sold_out)、前期末に$808.0M(比重0.21%)あったポジションが今期末はゼロ(0.00%)となった。一方、産業セクター全体の比重は同期間で0.0931から0.0976へと上昇している。同一セクター内ではCATが+$956.0Mの買い増し(比重0.48%→0.62%)を実施されており、セクター内の個別銘柄の入れ替わりと全体ウェイトが逆方向に動いた例だ。
情報技術セクターの比重は前期末の0.3102から0.3547へと拡大し、全11セクター中で圧倒的な最大ウェイトとなった。その一方で集中度を測るHHIは0.013145から0.012852へとわずかに低下し、変動係数も7.167265から7.169242とほぼ横ばいだった。保有銘柄数が3983から4076に増えたことが分散度の維持につながっている。モメンタム・ティルトは0.006523パーセントポイントと計測された。
13Fは四半期末時点のスナップショットであり、今回見えたのはメモリ・半導体クラスタ(MU、AMD、SNDK、WDC、STXなど)へのまとまった資金流入と、NVDAやAAPLといった大型既存株の株数削減という二方向の動きである。情報技術比重が0.3102から0.3547へ伸びる一方でHHIは0.012852へ微減しており、集中と分散が併存するこの構図が次回以降も続くかが確認ポイントになる。あくまで期末時点のデータであり、投資判断の直接の根拠とすべきものではない点は留意が必要だ。