カナダロイヤル銀行(RBC)の2026年第2四半期(期末日:2026年6月30日)13F届出は、株式ポートフォリオをインデックス・ベータと半導体へ大胆に組み替える機関の姿を映し出している。保有銘柄数は7000から7109へ増加し、回転率は0.208845から0.253888へ上昇、HHI集中度は0.008352から0.011407へ跳ね上がった。受動的なドリフトではなく、市場リスクの置き場所を意図的に作り直した四半期である。
インデックス積み増し:SPY・QQQ・VOO
- SPY――買い増し:今回の届出を象徴する一手。評価額は$17.24Bから$43.51Bへ(+$26.27Bの増加)、ウェイトは3.02%から6.48%へ拡大。規模では他のどの銘柄も及ばない。
- QQQ――買い増し:評価額は$6.29Bから$10.64Bへ(+$4.35B);ウェイトは1.10%から1.58%へ。
- VOO――買い増し:評価額は$2.3Mから$929,000へ(-$1.3M);ウェイトは0.00%から0.00%へ。
一つの四半期でブロード指数ETFをここまで積み増し、同じ期間に自国の大手銀行株を減持側に回す――メッセージは明白だ。経営層が求めたのは個別のバランスシート エクスポージャーではなく、市場ベータだった。SPYひとつでウェイトは3.02%から6.48%へ。HHIが0.008352から0.011407へ上がったことは、リスク管理の観点から同じ事実を裏付ける――実質的なベットは減り、コア部位は大きくなった。
半導体とメガキャップ・テック:成長エンジンへの資金投入
- NVDA――買い増し:評価額は$17.27Bから$20.99Bへ(+$3.72B);ウェイトは3.03%から3.13%へ。ETF以外では最大の個別買い。
- AAPL――買い増し:評価額は$17.28Bから$20.00Bへ(+$2.72B);ただしポートフォリオ全体の膨張の方が速く、ウェイトは3.03%から2.98%へとやや低下。
- GOOGL――買い増し:評価額は$10.25Bから$13.75Bへ(+$3.50B);ウェイトは1.80%から2.05%へ。
- GOOG――買い増し:評価額は$175,000から$310,000へ(+$135,000);ウェイトは0.00%から0.00%へ。
- AMZN――買い増し:評価額は$9.93Bから$12.88Bへ(+$2.96B);ウェイトは1.74%から1.92%へ。
- MU――買い増し:小さかった部位が一気に拡大。評価額は$925.3Mから$3.92Bへ(+$2.99B);ウェイトは0.16%から0.58%へ。
- AMD――買い増し:評価額は$1.10Bから$3.57Bへ(+$2.47B);ウェイトは0.19%から0.53%へ。
- INTC――買い増し:評価額は$686.2Mから$2.22Bへ(+$1.53B);ウェイトは0.12%から0.33%へ。
- TSM――買い増し:評価額は$2.13Bから$3.06Bへ(+$932.1M);ウェイトは0.37%から0.46%へ。
- LRCX――買い増し:評価額は$720.4Mから$1.71Bへ(+$986.7M);ウェイトは0.13%から0.25%へ。
- AMAT――買い増し:評価額は$858.4Mから$1.84Bへ(+$978.8M);ウェイトは0.15%から0.27%へ。
- KLAC――買い増し:評価額は$826.8Mから$1.77Bへ(+$940.8M);ウェイトは0.14%から0.26%へ。
- CSCO――買い増し:評価額は$1.69Bから$2.60Bへ(+$916.2M);ウェイトは0.30%から0.39%へ。
- PANW――売り減らし(重要な脚注付き):株数は実際に売却された(実売り)が、株価上昇が売却分の時価を上回ったため評価額は増加――これは買いではない。評価額は$1.22Bから$2.55Bへ(+$1.34B);ウェイトは0.21%から0.38%へ。
今回の半導体買いは散発的な銘柄選びではない。メモリ(MU)、アクセラレータとCPU(NVDA・AMD・INTC)、ファウンドリ(TSM)、そしてそのすべてに装置を供給する製造装置層(LRCX・AMAT・KLAC)――バリューチェーンの全層を同一四半期で買っている。これはサプライチェーン・テーゼであり、個別銘柄投資ではない。チップ生産サイクル全体の数量増に賭けたのだ。情報技術セクターのウェイトが0.2157から0.2515へ動いたこと自体が、資金の流れ先を物語る。
カナダ銀行コアの減持――評価額上昇の陰にある実売り
- RY――一部売却:株数は確かに減らしたが、評価額は$11.82Bから$14.84Bへ(+$3.02B)。届出の注記の通り:株数は減持(実売り)されたが、株価上昇が売却株の時価を上回ったため評価額は増加――買いではない。ウェイトは2.07%から2.21%へ。
- TD――一部売却:同じ仕組み――株数は減持(実売り)されたが、株価上昇が売却株の時価を上回ったため評価額は増加――買いではない。評価額は$11.11Bから$13.41Bへ(+$2.29B);ウェイトは1.95%から2.00%へ。
- BMO――一部売却:株数は減持(実売り)されたが、株価上昇が売却株の時価を上回ったため評価額は増加――買いではない。評価額は$7.92Bから$9.62Bへ(+$1.70B);ウェイトは1.39%から1.43%へ。
- CM――一部売却:株数は減持(実売り)されたが、株価上昇が売却株の時価を上回ったため評価額は増加――買いではない。評価額は$7.04Bから$8.17Bへ(+$1.13B);ウェイトは1.24%から1.22%へ。
- BNS――一部売却:株数は減持(実売り)されたが、株価上昇が売却株の時価を上回ったため評価額は増加――買いではない。評価額は$6.26Bから$7.25Bへ(+$994.9M);ウェイトは1.10%から1.08%へ。
銀行5銘柄を並べて読めば結論は一意だ。国内金融の強さを、強含みのうちに規律正しく刈り取り、その弾薬でインデックスと半導体の積み増しに回した。金融セクターウェイトが0.2344から0.2312へしか下がっていないのは、個別の売却規模に比べれば穏当で、この解釈と整合する。自国の銀行フランチャイズをこれほど緩やかなペースで手放すのは、偶然の事故ではない。
全量売却・エネルギー・その他の動き
- HON――全量売却:ポジションを丸ごと解消。$1.52BのHoneywell株が帳簿から消えた;ウェイトは0.27%から0.00%へ。
- TRI4EUR――全量売却:$831.0MのTRI4EURポジションがゼロに;ウェイトは0.15%から0.00%へ。
- CVX――一部売却:評価額は$2.88Bから$2.01Bへ(-$868.2M)、ウェイトは0.51%から0.30%へと、株数と評価額の方向が一致。エネルギーセクターウェイトが0.0969から0.0815へ下がったこととも整合的だ。
- CNQ――買い増し、ただし逆の脚注付き:株数は買い増しされた(実買い)が、株価下落が追加株の時価を上回ったため評価額は減少――売りではない。評価額は$6.72Bから$5.88Bへ(-$838.9M);ウェイトは1.18%から0.88%へ。RBCは押し目を買い、相場はさらに押した。
- LLY――買い増し:評価額は$3.92Bから$5.32Bへ(+$1.40B);ウェイトは0.69%から0.79%へ。
- C――買い増し:評価額は$1.07Bから$2.25Bへ(+$1.17B);ウェイトは0.19%から0.33%へ。
- CAT――買い増し:評価額は$1.62Bから$2.55Bへ(+$933.0M);ウェイトは0.28%から0.38%へ。
- CNI――買い増し:評価額は$2.83Bから$3.72Bへ(+$892.0M);ウェイトは0.50%から0.55%へ。
ポートフォリオ全体の変化
- 情報技術セクターが最も大きく動き、0.2157から0.2515へ。エネルギーは最も大きく譲り、0.0969から0.0815へ。
- 金融は紙面では0.2344から0.2312への小幅低下にとどまり、前述の能動的な売却を覆い隠している。
- その他は概して低下――生活必需品は0.0431から0.0389、ヘルスケアは0.0801から0.0771、一般消費財・サービスは0.0797から0.0777、素材は0.0433から0.0365、公益事業は0.0292から0.0262。一方で資本財・サービス(工業)は0.0915から0.0931へ小幅上昇、通信サービスはほぼ横ばい(0.0752対0.0751)、不動産は0.011対0.0111で据え置きだ。
- モメンタム・ティルトは0.008266から0.013669パーセントポイントへ、変動係数は7.581263から8.950101へ拡大。ポートフォリオは中心でより集中し、裾ではより分散した。
キー・テイクアウェイ
- 資金はベータと半導体へ向かった:SPYだけで+$26.27Bの新規資金を吸収し、ウェイトは6.48%。MU、AMD、INTC、TSM、LRCX、AMAT、KLACも同一四半期内で買われている。
- RY・TD・BMO・CM・BNSの評価額増は見かけにすぎない――5銘柄すべて実売り(株価上昇が売却分を上回っただけで、買いではない)。金融セクターは0.2312へ低下。
- 取引活動と集中度が同時に跳ねた:回転率は0.253888(前期は0.208845)、保有銘柄数は7109、HHIは0.011407――2026年下半期に臨むのは、より集中し、より活発に組み替えられた一冊だ。
Royal Bank Of Canadaの四半期ごとの保有内訳を詳しく見る(AlphaSMO)。