Royal Bank Of Canada2026-Q1
本稿では、ROYAL BANK OF CANADA(RBC)の2026年第1四半期13F提出書類を使い、機関投資家の株式保有開示書類の読み方を解説します。実際の保有とその変化を確認することで、積極的なポートフォリオ判断と受動的な価格変動を区別する方法を学べます。
13F提出書類は、運用資産が1億ドルを超える機関投資家が、四半期ごとに長期株式保有状況を報告するものです。RBCの2026年3月31日時点の報告書では、ポートフォリオは7,000銘柄を保有しており、前四半期の6,949銘柄から微増しました。回転率(ターンオーバー)は0.1957から0.2088に上昇し、約21%のポートフォリオが取引されたことを示し、よりアクティブな運用が行われたことがわかります。
保有銘柄に'new_buy'と表示されている場合、マネージャーがその四半期に新規でポジションを構築したことを意味します。RBCは今四半期、AZN(アストラゼネカ)とSUNB(インフラ関連公益事業)を新規購入しました。現在の評価額はそれぞれ$2.05B、$465.0Mです。これらの銘柄には前四半期の値がなく、純粋な新規ポジションであることが確認できます。
'trim'(削減)および'add'(追加)のラベルは、株式数の増減を直接示します。RBCは大型テクノロジー株を複数削減しました:NVDAは$20.48Bから$17.27Bへ、AAPLは$19.54Bから$17.28Bへ減少しました。一方、エネルギー株を追加しています:CNQは$4.31Bから$6.72Bへ、COPは$381.1Mから$1.27Bへ増加しました。
場合によっては、米ドル建て評価額の方向性が株式数の動きと矛盾することがあります。提出書類の'value_direction_note'フィールドがこうしたケースを明確にします。例えば、SUとXOMは削減されましたが、株価の上昇幅が売却株数を上回ったため、評価額はかえって増加しました。逆に、BNとSHOPは追加購入されましたが、株価下落により評価額は減少しました。注記には「これは売買ではなく価格変動によるものである」と明示されています。こうした説明を必ず確認し、誤った結論を避けることが重要です。
全体像をみると、RBCの第1四半期の動きは明確なセクターローテーションを示しています。ハイテク大型株や米国市場全体に連動するETFのエクスポージャーを減らす一方、エネルギー・セクターの比率を高めています。情報技術セクターのウェイトは24.42%から21.57%に低下し、エネルギーは7.13%から9.69%に上昇しました(これらの数字は提出書類のセクターデータからの直接引用です)。ハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI)は0.009837から0.008352へとわずかに低下し、ポートフォリオがやや分散されたことを示しています。
今四半期の概要
| ティッカー | 取引内容 | 金額変動 |
|---|---|---|
| VOO | 削減 | -$9.55B |
| IVV | 削減 | -$7.53B |
| NVDA | 削減 | -$3.21B |
| AAPL | 削減 | -$2.25B |
| CNQ | 追加 | +$2.40B |
| COP | 追加 | +$886.1M |
| AZN | 新規購入 | 注目すべき変化 |
| SUNB | 新規購入 | 注目すべき変化 |
| SU | 削減 | +$1.49B(株価上昇が削減効果を上回る) |
| XOM | 削減 | +$936.9M(株価上昇が削減効果を上回る) |
| BN | 追加 | -$611.0M(株価下落が追加効果を上回る) |
| SHOP | 追加 | -$601.7M(株価下落が追加効果を上回る) |